2012.09.16(日)

あす17日は「敬老の日」である。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨としているらしい。仏教でも「敬い合い、愛し合い、信じあう。」とある。
太宰が喀血しながら最晩年の自伝小説「桜桃」の一節に「子供より、親が大事」という文がある。
幼い3人の子供のうち、4歳の長男(正樹)は虚弱な上、一語も話せない、妻とも折り合いが悪く、この子を抱いて川に飛び込もうと思う。飲み屋で桜桃が出た、子供に見せたら喜ぶと思いながらも、まずそうに食べながら虚勢のように自分に言い聞かせた言葉である。
少子高齢化や、子供への虐待、と言う暗い世相であるが高齢者には比較的恵まれた時代と感謝の気持ちでいっぱいである。町内会から、祝いとして金一封を頂いた。
最近は自治体や町内会で孤独な高齢者を楽しく、元気で生きられるよういろいろな試みが行われている。パソコン教室、家庭菜園、小旅行等と,とかく引き籠もりがちな老人を人の輪に引き出し話し合いをさせようと努力しているのだ。
いまや、一人者の男性高齢者が4人にひとりという現状らしい。女性高齢者の一人暮らしと違い、男性は料理や掃除等ができず特に苦労が多い。孤独死の多いのも断然男性である。むかしは親子三代で暮らしていたが、諸事情で、それも叶わない独居生活が強いられている。
親は別に介護をして欲しいと思わなくとも、子供の倖せを願わぬ人はいないのである。
できれば一緒に暮らしたい願望はあるものである。しかし子供の仕事の関係や嫁舅の関係でそれもままならぬのである。誰が悪いわけではないのである。
そんな孤独な老人を慰労する日が「敬老の日」と思うのである。「としよりの日」には戻って欲しくない。全てではないが、長寿とはおよそ言えない老人もいるのである。子供もまた受難の多い世代である。
若者は先輩を敬い、親は子を愛し、お互いに信じ合える世の中になれば遠く離れていても、心の絆は保たれるものと思う次第である。
決して国の政治家は「国民より、自分が大事」と言うなかれ!
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