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太宰文学、「ヴィヨンの妻」


カナダ・モントリオールで7日まで開かれていた第33回モントリオール世界映画祭で、根岸吉太郎監督、松たか子さん、浅野忠信さん主演の「ヴィヨンの妻」が最優秀監督賞を受賞した。

 「ヴィヨンの妻」は、今年生誕100年を迎えた太宰治の作品が原作で、破滅的な作家とそれを支える妻の物語だ。戦後のあわただしい仕事の中で、「ヴィヨンの妻」「斜陽」「人間失格」の三篇は特に評論家の絶賛を浴びた作品である。この作品も飲んだくれの大谷という作家につくす妻とのかもし出す雰囲気が哀れ深さ、一種の冷たい戦慄的美を創出している。
▼「傷つきやすい心をも持って生まれたゆえに不安におびえ巷を彷徨する、無頼漢だけが持つやさしい愛情を知れ」と太宰は言いたかったのだと思う。「ここにあるのは、ヒモのような男を忍従と恕しに彩られた女人のやさしさと愛であり「どん底」に灯る男女のつかのまのいとしみ合いだ」とある作家は言っている様に、虚無感を心の奥に持ってしか、優しさを自分のものとはできない人の心の相を見事に描いたところが太宰文学の欧米文学と違う日本文学の美の文豪として認められたのだと思う。
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太宰治生誕100年

  
 



太宰は1909年6月19日津軽の大地主に生まれて今年で、100年になる。明日桜桃忌があるがいまだに、訪れる人が多くいる。
現代社会の格差に悩み深い喪失感にとらわれ、生きることを真摯に問い直そうとする若者がいるのだろう。太宰の悩みと自分の苦悩が重なり慰められるのだろうか。しかし太宰の「斜陽」や「人間失格」には読者を酩酊させる恐れもある。太宰の本質を見る必要がある。無頼派といわれた親友の坂口安吾は「太宰は口癖のように死ぬ死ぬといっていたが、本心ではなく作品の中だけのこと。頭の悪い情婦にせがまれてあんなことに。頭で勝負する文士は、時にはおつむの軽い女が息抜きになる」という追悼の意味を込めた作品『不良少年とキリスト』を発表した。どうして学園を創始した両親のもとで育った山崎富栄は学識もあり、美容師としても一級の腕前で、太宰には自分の稼ぎを全部つぎ込み、秘書的な仕事も買って出ていたという[愛は死と共に―山崎富栄の手記」 (1948年)富栄は女として太宰に惚れていたのでしょう。「斜陽」の元になった、太田静子が子供を産み、養育費まで支払い、嫉妬に狂い無理心中とも言われた、玉川入水自殺をしたのが、6月13日で、遺体があがったのが、6月19日だったのです。その日を桜桃忌としたのです。
「回想 太宰治」(野原一夫 著)によると「太宰さんの火葬は堀ノ内の焼場で、富栄さんの火葬は
田無の焼場で別々に行われた……」とあります。検視には父親の山崎晴弘氏が立ち会っており、
太宰のお通夜は下連雀の自宅で、彼女のお通夜は間借りしてた部屋で行われています。
同じ親友の山岸外史は太宰の顔は綺麗で、水も飲んでいなかったと、いかにも、殺されたがごとき発言をしています。親友の、檀一雄は姿を現さなかった。、文壇は皆、富栄を悪者扱いにしたのです。
私は、女性として、富栄さんが一番かわいそうに思えてなりません。

(長くなりますので、次回に廻し、いったんここまでで終わります。)

            

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太宰治(4)



青森県屈指の大地主に生まれ、才にも恵まれながら、生涯4度の自殺未遂を起こし、絶望の、淵から、希望を謳いあげ、今でも若者に愛されている「太宰」は未完の青春文学の大家である。一部の「自ら招いた破滅型の私小説家で傲慢である」というのは当たらないと思う。
■彼ほど聖書を深く読んだ作家も珍しい。作品のいたるところに、聖句が引用されています。「汝隣人を愛せ」という祈りが彼の愛の表現形式を生んだと思う、又終戦直前に故郷に帰り、名作と言われた『津軽』の中の『惜別』の中に(僕は孔孟の「思想を軽んじていません、色々あるが、僕は、礼だと思う。愛の発想法です、人間の苦しみは、愛の表現の困難に尽きるといって好い、この表現の拙さが人間の不幸の源泉なのではあるまいか〉と書いている。
■実は太宰の最大のテーマは愛,即ち「正しい愛情」=母への優しい希求だったのかと思います。(母の優しさを求めて行動しても、見つからない、だからデカダンス(不良)に陥らざるを得なかったのです、その結果「苦悩」が起こったのです)この「不良」とは優しさの逆説なのです。世間でよく言われる人は悪人で、悪人といわれる人に善人がいるのだ、と戦後狸寝入りしている文化人を批判し、戦後民主主義を否定したわけです。「如是我聞」で志賀直哉に噛み付いたのも、「斜陽」のかず子にも言わせています。知識や威厳で仮面をかぶっているものに、対する、猛烈な抵抗を試みています。
■太宰は、政治、社会を対象とはせず、個人対個人の世界です。だから、自分の内面のいやらしさを告白して、一種のいやがらせ的な、抵抗もあると思う。自負と自嘲、裏切り、に対する罪悪j感、滅亡する地主の恐れ、(もう生きてはいけません〉といいながら『ヴィヨンの妻』で(あなた人非人でも好いじゃない)<妻美智子への謝罪か?>と言わせたり究極は、『人間失格』の最後に「私たちの、知っている葉ちゃんは、とても素直で、良く気がきいて、あれでお酒さえ飲まなければ、いいえ、飲んでも・・・神様みたいないいでした」と自己弁護、否(聖化)さえしている矛盾も感じられます。
■現代の暗い世相に照らしても、(母の愛)は永遠なものでいくら、名家、金持ち、秀才でも家族愛、特に母親の愛がなければ、幸福な人生は送れないものだと痛感した。                         

テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

人生40歳から!







  


孔子[前552~479]は中国春秋時代の思想家。儒教を大成し、世界三聖人の一人といわれる。彼の教えは、弟子が編集した『論語』にまとめられ、『仁』という徳を重んじた。[吾十有五にして・・・・四十にして惑わず云々・・]が有名な言葉である。

 ■「アラフォー」という聞きなれない言葉がある。around fortyの略語だそうだ。[40歳前後という意味]
だそうだ。『くるねこ』というイラストブログのNO1で超人気ブログだそうだ、「きっこのブログ」以来の出版らしい。最近ブログの人気者の出版が多いようだ。出版社の商魂もあると思う。売れたら、印税で暮らしていけるが、売れなければ、その保証はないのだ、この二人りは、売れる事でしょう.。既にベストセラーになっているようです。まだ人気ブログは多々ありますので,出版の機会があると思います。
普通の人は、商魂に騙されない事だと思う。netの威力が、席巻しだしたようだ、中国でも、政権を動かすほどの、影響があるそうだ。悪徳業者もいることを忘れないでほしい。

■それはさておき、先ごろ、40歳代の人の活躍が目立つ。野球を見てみよう。中日の山本昌投手が、史上最高齢で、200勝投手になり、晴れの名球界に入ったのは素晴らしい事だと思う。まさに、特筆すべきと思う。
野茂,も然り、現役では、阪神の金本、下柳。それに楽天の山崎選手は、本塁打、打点王の2冠を獲得した。誰が、予測できただろうか。『くるねこ』は40歳からの人生を励ました漫画らしい、(アニメ)
■孔子様も、肉体、気力の節目の40歳でも、『諦めず』目標を持てば、実現する事を示唆したのだと思う。迷わず諦めず、節目からの、出発を、教示されたのだと思う。人生の、指針なのだ、有難いお言葉である。実行あるのみなのです。
 

 『成し遂げんとした志をただ一回の敗北によって捨ててはならぬ』
                          シェイクスピア

 

            

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テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

太宰文学 (2 )




太宰治は東大の学生時代に、銀座の女給田部あつみ(シメコ)と知り合い、鎌倉の七里ガ浜でカルモチン100錠を呑み入水自殺を図る。しかし太宰は、助かり、自殺ほう助罪で留置される。このとき太宰は、水に濡れた所がなかったようだ。だが太宰の有力関係者のお陰で、無事、不起訴となる。
[葉」[狂言の神][東京八景][人間失格]などの小説で、書かれている。
太宰は、狂言自殺をしたのではないかと疑われたわけだ。第一の疑問である。
▲青森の、芸妓小山初代と直後結婚するが、前の事件で、武蔵野病院に入院中、初代は、太宰の姻戚、小館善四郎と不倫の関係を結ぶ、そして、善四郎は太宰に、初代と結婚したいと告白した。
流石の太宰も、怒って、離縁してしまう。この内容は太宰19才の時に本名の、津島修治の名前で[この夫婦」で予言されていた。
 彼の人生は予感と、宿命との中に初めから決まっていたかのようだ。初代とも、
カルモチン自殺を試みたが、100錠では致死量ではないことを知っている太宰と、二人は、助かった。
この顛末は、その後[姥捨て]で発表された、まるで小説の題材の為に、狂言自殺をしたかのような印象を受ける。第二の疑問である。
▲29才の時に、東京女子高等師範出の石原美知子(26才]と師匠の、井伏鱒二の媒酌で、正式に結婚する。[富嶽百景]、[津軽」「走れメロス」等々暗さから、解き放たれたような、佳作を発表する。
長女園子が生まれる。幸福なひと時であった。
その直後、文学少女の[太田静子]から手紙が舞い込んだ。運命の出会いである。
静子の母はチェーホフの戯曲[桜の園」の女主人公ラネーフスカヤのような人で困っているといわれ、太宰は、日本の[桜の園]を書こうと決心し、静子に日記を書くように迫る。後の最大文学、[斜陽」の
原稿と為る。太宰は、日記を借りるというより、すっかり、惚れてしまった。.静子が、〈子供が欲しい〉と言い出し、神奈川の下曽我で情愛を重ね、遂に、不倫の子を身ごもることになった。
▲[斜陽]の執筆で多忙な太宰、静子との不倫が、知れる事えの不安、ダウン症の長男の不憫、次女の出産で疲れた、険しい美知子の表情・・・・。
そこへ現れたのが、山崎富栄である。どんな冗談でも真剣に受け止める。〈至高無二の人から、女として最高の喜びを与えられた私は幸せです]と日記に書いた。昭和22年11月12日に下曽我で太田静子が女児を出産した。太宰は、富栄の部屋で、修治の一字を取って[太田治子]と命名して[この子は私の可愛い子で父をいつでも誇って健やかに育つことを念じている]と認めた.。「さっちゃん、どうだろう]太宰が訊いた客が帰ると富栄一晩中泣き通した。.太宰は、思いつく限りの言葉で慰めた。
「おまえにはまだ修の字が残っているじゃないか」
なんと太宰は、女心を知らない男だろうか。この部分を読むと、涙が禁じえない。


▲山崎富栄は本当に、太宰の子供を欲しかったのだと思う。これだけ献身したのに、 静子に[治子]
を与えたことに、女の、嫉妬もあったと思う。また津島家の周りを歩き、家庭の幸せを垣間見たときも、
同じ感情を抱いたとしても不思議ではない。[太宰は、私を本当に、愛しているのだろうか。]口先だけは、(さっちゃん、一番愛しているよ、一緒に死のう]と口走る。
 本当に死のうと思っている富栄と生きようとしていた、太宰の間には、男と女の、深く暗い川底のようなものがあったように思えてならない。
太宰が6日後に玉川の下流で発見された時に、放蕩仲間の、〈山岸外史〉が太宰の顔を見て〈実にさわやかな顔をしていた)と回想している。つまり水を飲んでいない証拠だというのだ。
 
 富栄が太宰の過去の、心中事件を知っているから、生き残りは絶対させないと思い、ウイスキーに
あらかじめ青酸カリを入れ入水する前に、太宰は、死んでいたという推理だ。
文壇が、[斜陽]で一気に一流作家として認めたときだけに、富栄にとり思わぬ、濡れ衣を着せられたようなものだ。その意味でも富栄程可哀想な女はいないと私は思っている。二人とも死んだので、真相は永遠に、謎ではある。

▲太宰文学は、死と生との狭間を迷い、平易な文体で自己の内閉された恥部をさらけ出し、読者〈作者でもある〉に日常の語り言葉で語りかけるところが若者の、心情に受けたのではないだろうか。
臆病な所があるかと思えば、図太い強さもあり、生真面目さと無責任さ、正直さと虚言、これ全て、人間のもつ二面性である。世間、社会、神を畏れこの世では、到底生きてゆけなくなって、事実、〈生まれてすみません〉の名言を残し、死を選んだところが、現代の、苦悩の闇世界に共通し、弱者の味方
と捕らえられているのではないでしょうか。
現代の、若者の魂と、交流する魔性があると思う。
 太宰文学は、青春の、永遠の希望なのだ。


追記
退院後、この記事を書いたのだが、パソコンの不調で3日間友人のブログにも行けず愈々閉鎖かと悩んでいた所、ヘルパーに来てもらい動き始めた。この記事も残っていたので、その日のままUPしました。桜桃(サクランボ]も朽ちた時期だが、敢えて載せました。しかし二部が消えてしまい、トンダハプニングと為る。付かれきった。女とパソコンは優しくしないと、怒り出すものらしい。

太宰の遺書
[池水は濁りににごり藤なみの影もうつらず雨降りしきる]伊藤左千夫作  伊馬春部宛て

「おまえを、一番愛していました」妻美知子宛て                         

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    荒野鷹虎

    Author:荒野鷹虎
    何時までも心は若者でありたい!。
    (男性)道産子、AB型

    熱烈な阪神ファン。
    囲碁・将棋の大フアン、スポーツ大好き、
    太宰治に傾倒、自らも人間失格を自称、クラシックも好き、気の多い多趣味な、多酒味男、政治の腐敗に喝!

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